牛肉1kgにお風呂100杯分の水が必要って本当?食べ物を通じて海を越える「見えない水(仮想水)」
日々、バケツやジョウロに水を汲んでは台所とベランダ、そして複数ある水槽を行き来しながら、

…
なんか、毎日すっっごい大量に水使ってない??

再生栽培(リボベジ)のネギの水を替え、ベランダのプランターにジョウロで水をやり、繊細な大葉やバジルを採っては1枚1枚、丁寧に洗う。
さらに追い打ちをかけるように、淡水魚たちの水槽の掃除が待っています。
何リットルものカルキを抜いた飼育水、排水口へとジャブジャブ流れていく汚水、

シソ3枚食べるために、どんたけ水使ってるんだ?
これって本当にエコな暮らしなんだろうか……
長時間キッチンで作業しますし、ベランダには雨もかからず、雨の日でも水やりします。
さすがに最悪感までは感じませんが💦
やはり色々知った上で、やれメダ活だリボベジだなどと言うべきだと思いましたwww

基本ケチですし、
小学校時代、先生に「水道の水は鉛筆の細さまで」と言われ続けていたのが体に染み込んでいる(笑)
チョロチョロ…
「バナナの皮で発電できないか?」と本気で考えてみた。――幼稚園のバナナ100本事件と、私なりの環境論。
さて、環境科学の最新のデータを調べていくうちに、目からウロコがボロ…と落ちました。
私たちが毎日、水道メーターを気にしながら見つめている水は、地球規模で見れば「氷山の一角の一角」にすぎないのです。
今回は、台所のしずくから地球の裏側まで繋がる、ちょっと壮大な「見えない水」のロマンについてお話しします。読み終える頃には、大葉を洗うその手元が、ちょっぴり誇らしく思えるかもしれません。
食卓に隠された「バーチャルウォーター(仮想水)」の衝撃

私たちが日常で使う水(お風呂や洗濯、炊事など)は「直接水」と呼ばれます。
しかし、世の中には「バーチャルウォーター(仮想水)」という、目に見えない形で消費されている水が存在します。
これは、「その食べ物や製品を、もし輸入せずに自分の国でゼロから育てたら、どれだけの水が必要だったか」を逆算した数字です。
これが、調べてみるとちょっと笑ってしまうほど桁違いなのです。

なぜ牛肉にこれほどの水が必要なのかというと、
牛が一生の間に飲む水だけでなく、その巨体を育てるために食べる飼料「膨大なトウモロコシや穀物」を栽培するために、天文学的な量の農業用水が使われているからです。
つまり、私たちが海外産の牛肉を200g買ってきてステーキにするとき、私たちは目に見えない形で「海外の水4,000リットル(お風呂20杯分)」をパシャパシャと浴びながら食べていることになります。
ハンバーガー1個を食べるだけでも、お風呂数杯分の水が海を越えて消費されているのです。

この、目に見えない水を「バーチャルウォーター」といいます…。
世界はいま、水の種類を「3つの色」で選別している

さらにグローバルな環境視点では、単に「何リットル使ったか」だけでなく、
「その水は、どこの、どんな性質の水か?」という中身(ウォーターフットプリント)が厳しく問われる時代になっています。

水の足跡をたどるのね!
最新の考え方では、水は以下の3色に色分けされています。
🟢 グリーンウォーター(雨水)
土壌に蓄えられた、自然の雨水です。
環境への負荷が最も少ない、恵みの水です。
🔵 ブルーウォーター(地表水・地下水)
川、湖、または地下の奥深くから「人工的に汲み上げた水」です。
これを使いすぎると、現地の川が干上がったり、何万年もかけて溜まった地下水が枯渇する(水ストレス)という深刻な環境破壊に直結します。
⚪ グレーウォーター(汚染水)
農業の農薬や排水を、自然に返せるレベルまで薄めるために「必要となってしまう水」の量です。
日本が海外から食料を輸入するとき、実は多くの国からこの「🔵 ブルーウォーター(現地の貴重な地下水)」を、バーチャルウォーターという形でものすごい勢いで吸い上げてしまっています。
もし日本が「海外の水はタダ」のような感覚でバーチャルウォーターに依存し続けていると、ある日突然、その国が深刻な干ばつに見舞われたり、地下水が枯渇した瞬間に、日本の食卓も一発で干上がってしまいます。
「水を輸入することは、その国が抱える水不足のリスクを身代わりに背負ってもらっていることと同じ」というのが、現代の国際社会のシビアな視点なのです。

てことは、
自分の家族が食べる分の野菜を、ささやかに自分で育てる。しかもリボベジなら苗や種を購入しないで済む。
このことに後ろめたさを感じる必要はないかな。

一年中とれるの?お腹いっぱいになるの?……
なんて言い出したらキリがないけど、
水をめぐる状況を知って、楽しみながら家庭菜園するのは良いことだよね!
国際会議では『水の搾取だ!』なんて議論されているバーチャルウォーター。
確かに、海を越えてやってくる食材の後ろに、現地のひび割れた大地が見え隠れするのはちょっと胸が痛む…。
企業や先進国の最新の考え方としては、
単に「水を節約しよう」ではなく、「使ったなら、その地域の水循環を豊かにして返そう」という、よりアクティブで前向きな解決を目標にしています。
地球の水は、恐竜の時代から1滴も変わっていない

ここで、視界をぐーんと宇宙まで広げてみましょう。
世界中でこれほど水不足が叫ばれているのだから、地球の水はどんどん減っているのでは?と思ってしまいますよね。
ですが、物理のルール上、地球にある水の総量(約14億立方キロメートル)は、恐竜が歩いていた時代から現在まで、1滴たりとも増えても減ってもいません。
海の水が太陽に温められて蒸発し、雲になり、雨や雪として陸に降り、川となってまた海に戻る。
この「地球の完璧な循環システム」の中で、水はただカタチと場所を変えてぐるぐると回り続けているだけなのです。

じゃあ、なぜ水問題が起きるの?
理由は、水の本質が「偏る」ことと「汚れる」ことだからです。
地球の水の大半は海水で、人間が使える淡水はわずか0.01%ほど。
その貴重な淡水を、特定の地域で一気に汲み上げたり汚したりしてしまうため、バランスが崩れてパニックが起きているのです。
地球の水は恐竜の時代から綺麗に循環しているのに、それを扱う人間の社会の循環(仕組み)は、なかなか一筋縄ではいかない。
水って、単なる化学物質ではなくて、人間の経済や欲望、生きる営みそのものとべったり結びついているんですね。
支援事業として海外で井戸を掘るにも、目先の利益に負けない『心の仕組み』を一緒に作らないと、一瞬で砂に還ってしまうのだそうです。
【大人の居候論】人間は「地球」という名の菌の惑星に、今日も優しく間借りしている
プランターの中に「小さな地球の循環」を作る

ここで冒頭の、我が家の台所のベランダ菜園やリボベジの話に戻ります。
家庭菜園でよく言われる「土づくり」。
実はこれ、単に植物に栄養をあげるための作業ではなく、「地球の巨大な水循環システムを、植木鉢の中にミクロサイズで再現すること」そのものなのです。
堆肥などを混ぜて作った「良い土」は、顕微鏡で見ると団粒構造という隙間がたくさんあるスポンジのようになっています。
この土が雨水や水やりの水をしっかりとホールドしてくれるおかげで、日照りが続いても植物は喉を潤すことができます。
土づくりとは、地球の大きなしずくをふんわりと受け止める、優しいクッション作りなんですね。
そして、リビングのアクアリウム(水槽)。魚たちのフンを微生物が分解し、その栄養を水草が吸い上げ、綺麗な水になってまた魚が泳ぐ。
あのガラス量器の中で行われていることもまた、地球の生態系循環のミニチュア版です。
メダカの水で野菜が育つ?リボベジとメダカ飼育を繋ぐ、エコで楽しい「家庭内生態系」のすすめ
だから今日も、安心してザブザブ洗って大丈夫

こうして全体像を眺めてみると、心の中のモヤモヤがすうっと晴れていくのが分かります。
海を越えて、現地の貴重な地下水を大量に削って運ばれてくる輸入野菜に比べたら、我が家のリビングで水槽の水を替え、ベランダの土に水を注ぎ、もちろん農薬も洗剤も使わず、自分で育てた大葉を水道水で1枚ずつ丁寧に洗うことなんて、
世界のバーチャルウォーターの浪費に比べたら、本当に可愛らしくて、むしろ究極にローカルでエコな行為だったのです。
私たちが使った水道水は、下水処理場を経て川へ、そして海へと帰り、またいつか雲になって雨として降り注ぎます。
私たちは水を「消費して消し去っている」のではなく、地球の循環の輪の途中で、ちょっとだけ綺麗にお借りしているだけ。
ですから、リボベジの水替えも、水槽のお掃除も、「もったいないな」なんて縮こまる必要はまったくありません。
「今日も地球の大きな循環の、ほんのひとかけらを、この手の中で味あわせてもらっているのね」
そんな風に割り切って、今日も目の前の瑞々しいバジルを、心置きなくザブザブと洗うことにいたしましょう。



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